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「生まれ変わったら「歯がいい人」になりたい」という願いが叶った

10代から入れ歯で悩む日々

私は、物心ついた頃から歯が悪かったんです。歯をちゃんと手入れする知識もないまま育ちましたし、甘いものもお菓子も大好きでしたから。

10代のとき、治療していた前歯がある日突然、ポコッと取れました。たぶん中で虫歯になっていたんでしょうね。もう、ショックで。

育ったのは田舎で、歯医者さんがすごく怖かったんです。痛いし、ちょっと泣いたりすると「もう治療できないから」と言われる。歯医者に行くとなると、何日も前から夜寝られなくなるくらい怖かった。

そのとき作ったのが、最初の入れ歯です。針金が見える入れ歯でしたが、ほかに方法はないと思っていたので、仕方ないと思って生きてきました。

口元を隠す自分の手が嫌だった

その日から、人前で思いきり笑えなくなりました。歯はなるべく隠していたい。笑うときは、必ず手を口に添えていました。そういう自分や自分の手が嫌だなと思いながら、それでも隠したくなってしまう。コンプレックスでした。

働きに東京へ出てきてからも、歯医者に行くのが怖くて、怖がっているうちに余計に歯を悪くしていったように思います。

自分では「世界でいちばん歯が悪い」と思っていたくらいです。口を開けたときに「わっ」と思われるのが嫌で、歯医者さんもなかなか変えられませんでした。この口の中は見せられない、と思っていましたから。

こういうことって、友達にも相談できないんですよね。「こんな人、ほかにいないでしょ」って思ってしまう。でも今になって、仲のいい友達に「実はそうだったの」と話したら、「そんなに悪かった? 私、気にならなかった」と言われました。「私も実はね」と打ち明けてくれた人もいて。人ってわからないものですね。

「生まれ変わったら、歯がいい人になりたい」

主人と、「生まれ変わったら何になりたい?」と話すことがあるんです。すごい美人とか、スポーツ万能とか、とっても賢い人とか。

その中で、私のいちばんの望みは「歯がいい人になりたい」でした。

人から見たら気にならないことなのかもしれません。でも、私自身がずっと気にしていたんです。

痛いのは、仕方ないと思っていた

それまでは、ずっと保険の入れ歯でした。保険が使えない入れ歯があるなんて、知らなかったんです。

いつもどこかが痛くて、「ここが痛い」と言って直してもらっても、また痛くなったり、別のところが痛くなったり。途中からは、ずっと痛いのが治らない状態でした。それでも、歯が悪いんだから仕方ない、と思っていました。

歯科衛生士さんが教えてくれた「自費の入れ歯」

そんなとき、当時通っていた医院に臨時で来ていた歯科衛生士さんと、ちょっとした世間話から仲良くなったんです。その日一日だけのご縁でした。

その方が私の口の中を見て、「保険外のもっと噛める入れ歯にする方法もあるんだよ」と、教えてくれました。

「え、そんな入れ歯があるの?」。そこから、探しはじめました。

選んだ決め手は「通い続けられそうか」

ネットで「入れ歯の上手な歯医者さん」と調べて、グリーン歯科を含めて何軒か実際に診てもらい、お話を聞きました。

最後は自分の勘です。決め手は、最後まで通い続けられそうかどうか。先生との相性が悪いと途中で嫌になるかもしれませんので。

ピタッとして、まるで自分の歯みたい

今は最終調整の段階です。左側は、これまで下に入れ歯を入れていなかったのですが、今回は下にも入れてもらいました。そちら側は、何を噛んでもまったく痛くありません。自分の歯が残っている右側を、今少しずつ微調整してもらっています。

いちばん違うのは、フィット感です。前の入れ歯は合っていなくて、いつもカタカタしていました。今回は入れた瞬間から違いました。ピタッとして、まるで自分の歯が生えているみたいなんです。

前の入れ歯は、目立つところに針金がしっかり見えていたので、それが嫌で、せっかく作ったのに着けていなかったんです。今度は針金がほとんど見えません。そこに歯が入って、普通に噛める。

鏡を見て、「私の歯じゃないみたい」「私がこうなったの?」と思って、喜んでいます。

チョコもあんこもお肉もお酒も、何でも大好きで、何を食べても「おいしい」と言っている人間ですから、これは本当にうれしいんです。

「こんなに使っていいのかな」と思ったけれど

保険の治療ではないので、正直、金額を見て「こんなに使っていいのかな」とは思いました。

それでも踏み切ったのは、「生まれ変わったら歯がいい人になりたい」と思うくらい、歯への思いがあったからです。なれるチャンスがあるなら、死ぬ前に一度くらい、歯を気にせず暮らすことを体験してみたかった。あと何年生きるかは関係ありません。歯を気にせずに笑ったり話したりできる時間が私にある。それがうれしいなと思ったんです。

今は、本当にやってよかったと思っています。「この世界しかない」と思っていたけれど、歯科衛生士さんの一言から自分で調べて、一歩踏み出したら、違う世界に出られました。

主人の「僕、負けたな」

主人は「よかったね」「本当に全然違う、きれいな歯だよ」と言ってくれます。主人は虫歯がなくて白い歯をしているんですが、その主人が「僕、負けたな」って。

私が痛い思いをして、ずっと苦労していたのを、知り合った頃から見ていましたから。

最近、主人によく「歯が見えるようになったね」と言われます。笑うときに、歯を隠さなくなったんでしょうね。よく笑うようになったんだと思います。

友達にも「きれいになったね」と言ってもらいました。もう別人です。歯だけは。中身はわかりませんけど(笑)。

同じように悩んでいる方へ

やってみたら、自分で自分にかけていた枷がなくなって、毎日がすごく楽になりました。

それに、こうして経験したからこそ、同じことで悩んでいる人の気持ちもわかる。だから、よかったと思っています。

最後に1個だけ。私には知識がないので、もうちょっと先生に治療のことを聞けばよかったな、と思っています。お忙しそうで、お時間を取らせたら悪いかなと思って、なかなか質問できませんでした。

「次はこれをやります、こういう理由です」という説明や、これからどう進んでいくのかを、わからないところはちゃんと質問できたら、もっと安心してお任せできたかな、と思います。

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